お気に入り同期と恋人ごっこ
「タクシーに乗ってさ
『どこまで?』と聞かれて思わずここを
言ってしまったみたいで
タクシーのおっさんに
『お客さん西町だけどどこ行けばいい?』
なんて言われて我に返ったんだ」
なんでここを言ったのかわかんないって。
「それって・・・あたしに
会いたくなったってか?」
「違うわ アホ!」
「アホ?ふーん
じゃあ 帰って!」
「来たばっかなのに帰れとは
冷たいやつだな~」
お酒のせいか 少しだけいつも以上に
陽気になってる。
「ねっ!結局バスケチームに入ったの?」
「バスケは好きなんだけど
すごく気を使うんだ
だから丁重にお断りをお断りをしたんだけど
怪我した人が完璧試合に
出れるようになるまでって
頼まれて・・・」
「断れなかった感じだね」
「まぁ 嫌いじゃないからな
あ~あ 疲れたぁ~」
万歳をして 歩き出して
あたしのベットに移動し 大の字に
倒れたかと思うと 目を閉じた。
「寝ないでよ!」
「ちょっと寝させて!
30分したら起こして!」
「30分???」
「それなら 10分でいいから」
と 言ったかと思うと
意識を無くしてしまった。