強引な次期社長に独り占めされてます!
足がブラブラしてます。
してますから……と言うか、私は普通に持たれてませんか?

私、高い高いされてる?
子供? これって子供扱いされてるの?

主任、怪力すぎない?

「泣くことないだろう。お前は困った奴だな」

ちょっぴり涙目になってるけど、泣いてなんてない。

すっかり鼻血は止まったらしい。少し鼻が赤いけど、普段通りの真面目な顔を見下ろして、いつもと違う視界にぼんやり首を傾げた。

……真面目な顔の主任も、苦手意識が出てこなくなったのは確かなのかな?
あまり意識していない、かもしれない。

そう考えたら主任の言うように、私は“慣れてきた”んだろうか?

「しょうがない奴だなぁ」

苦笑をしつつ抱き直されて、危ういバランスにしがみついたら、耳元でクスリと笑われた。

そのままキッチンから連れ出される。

「ベッドに座っていいか?」

「え。どうしてです?」

「お前抱えたまま、床に座るのはさすがにきついかなー」

……普通に私を下ろせばいいと思うんだ?

肩に手を置いて身体を離すと、大きな手がまた引き寄せる。

え、ええと。落ち着いて考えると、こんな事は普通じゃない。絶対に違う。

「しゅ……主任? あのぅ……」

「なんだ?」

「これは普通の上司と部下としてはおかしな事だと思うので、下ろしてください」

少しの沈黙の後、ドサリと主任はベッドに座った。

「恋人同士ならおかしくないだろ」

「……はい?」

言っていることは“かなり”おかしいと思いますよ?
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