砂糖菓子より甘い恋1
御所を出た途端。
龍星の元に、ひらひらと、桜の花びらが一枚舞い落ちてきた。
もちろん、上を見ても桜の樹などない。
風も特に吹いてない。
何よりも、その桜の花びらの香りは……
「……まずいな」
龍星は立ち止まり、考えを巡らす。
ほんの一瞬後
「急ごう」
と、言うが早いか駆け出した。
こういうときの龍星に何を聞いても無駄だと経験上知っている雅之は、何も聞かずについて走り出した。
御所から左大臣家までは幸い、そう、遠くはない。
「……龍星、これは……」
左大臣家の周りにぐるりと護符のような白いものが貼ってある。
それより内側は、確実に色が違った。
見ているだけで気がめいるような、鼠色の淀んだ空気。
「触るなよ、雅之」
念のため言うと、龍星は指をかざし呪文を唱えた。
龍星の元に、ひらひらと、桜の花びらが一枚舞い落ちてきた。
もちろん、上を見ても桜の樹などない。
風も特に吹いてない。
何よりも、その桜の花びらの香りは……
「……まずいな」
龍星は立ち止まり、考えを巡らす。
ほんの一瞬後
「急ごう」
と、言うが早いか駆け出した。
こういうときの龍星に何を聞いても無駄だと経験上知っている雅之は、何も聞かずについて走り出した。
御所から左大臣家までは幸い、そう、遠くはない。
「……龍星、これは……」
左大臣家の周りにぐるりと護符のような白いものが貼ってある。
それより内側は、確実に色が違った。
見ているだけで気がめいるような、鼠色の淀んだ空気。
「触るなよ、雅之」
念のため言うと、龍星は指をかざし呪文を唱えた。