〔B L〕朽ちた無花果
何とか気持ちを落ち着かせたい。
これから学校に行かなきゃならないんだ、このイライラを持って行くわけにはいかない。
それなのに、なぜ
「…、」
いつもなら、コントロールできるのに。
感情をコントロールして、顔には出さないのに。
俺の顔は今、きっと醜く歪んでいる。
嫉妬…しているのか、あの歌手に。
まぁ、それも当然だ。
俺はハルが好きなんだから、嫉妬するのは当たり前の事。
恋なんてしたくないのに、ハルの事をどうしても考えてしまう。
本当は恋愛なんて大ッ嫌いだ。
だって、こんなに苦しいのだから。
キーンコーンカーンコーン…
雨の音と混じって、チャイムの音が聞こえた。
…もう、学校に着いたのか。
俺は傘を閉じ、校内へと入った。
ガラッ
保健室の鍵を開け、中へ入り、俺は椅子へ深く座った。
「ふー…」