嘘つきスノウ 〜上司は初恋の人でした〜


口内で動き回る池上くんの舌。

「ふ・・・・・あ・・・・・」

時々意図しない、意味をなさない声が漏れてしまう。

絡められた舌はまるで食べられてしまうようで、体温が上がっていく。

夢中で受け入れるキスは触れるだけだった10年前とは全く違う。

さんざん嬲られて、リップ音を大きくさせてから池上くんが離れてまた抱き締められる。

「・・・・・くそっ・・・・・我慢でけへん」

押し殺すように耳元で聞こえた声。次の瞬間、身体がフワリと浮いた。

抱き上げられて寝室のベッドまで運ばれ、ゆっくりと降ろされる。

のしかかられ上から向けられる真っ直ぐな視線が少し怖い。

「オレ、今止まらへんから・・・・・嫌やと思ったら蹴飛ばしても殴っても噛み付いてもええし」

しばし見つめ合って、黙っているとそれを了解ととられたのか

「時間切れ」

と宣言されて首筋に口付けられた。


大学生の頃、恋人と呼べる存在はいた。
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