この度、友情結婚いたしました。
「え……ちょっとなに?その笑えない冗談は」


身体は硬直したまま、どうにか声を絞り出す。
でないとこの変に甘い雰囲気に耐えられなかったから。


「ハハッ」とぎこちない笑い声を出すも、春樹の表情は変わらず。
むしろ甘さが増している。


「冗談じゃねぇから」

「……っ!」


ずっと頭を撫でていた手が、急に頬に触れてきたものだから大きく身体が反応してしまう。


やだ、なんでこんなことするの?
私達、ただの友達でしょ?


身体は硬直したままで、春樹を見つめることしかできない。

心臓の音が春樹に聞こえてしまうんじゃないかってくらい、速く脈打っている。


「わっ……私には、ムラムラしないんでしょ?」


異様に喉が渇き、声が掠れてしまう。

お願いだからもうこのへんで勘弁してほしい。
いつものように笑って「冗談だよ、バカまどか」って罵って欲しい。
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