この度、友情結婚いたしました。
どうしよう、これ……。
琢磨は私と春樹が友情結婚をしたことを知らない。
そんな人が目の前の光景を見たら、普通どう思う……?

自分が浮気しているわけではないのに、妙にハラハラしてしまっていると、琢磨は急に走り出した。


「え……ちょっと琢磨!?」

最初は茫然と立ち尽くすも、琢磨の向かう先が反対側の歩道だと察知すると、慌てて私も後を追い掛けた。


「琢磨待って!」

幸いなことに赤信号に変わり、そこで琢磨に追いつくことができた。

けれど琢磨は車の従来を見ていて、行き交う車がなければ、信号を無視して渡りそうな勢い。


やっ、やっぱりそうなりますよね!
どう見ても私が〝夫に浮気されている〟フラグだもの。


でも違うの琢磨!私が自分から浮気してこいって言ったの!

そっちの方が私にとっても都合がいいの!……なんてことは叫べるはずもなく、琢磨の腕を掴み、行かせまいと必死に踏ん張ることしかできなかった。


「まどか離せよ!あれ、どう見ても浮気だろうが!……一発ぶん殴ってくる」


静かな物言いにそぐわない声色に、ゾッとしてしまう。

このまま掴んでいる腕を離したら、あっという間に春樹を殴りに行ってしまいそうだ。
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