この度、友情結婚いたしました。
しつこい……!しつこすぎる!!

組み敷かれている状況で話す内容じゃないし。……でもこいつはきっと話さない限り、延々と聞いてきそうだ。
降参し、顔を横に向け渋々話した。


「……夏休み、ふたりで旅行行った先」

「旅行?」

「そう。……琢磨がバイトでお金溜めてくれて、それで行ってきたの」


今でも鮮明に覚えている。

全部琢磨が考えてくれて、オシャレなペンションに宿泊したんだ。
内装も可愛くて、部屋にお風呂があって。お互い緊張してドキドキして。幸せな時間を過ごした。


〝この日を絶対忘れない〟なんて乙女チックなことを思ったほどだ。……でもその通り、きっとあの日のことは一生忘れられないと思う。


ベッドサイドにある時計を見つめたまま昔を思い出してしまっていると、強引に視線を合わせられてしまった。

するとご立腹な春樹さんと目が合う。


「琢磨との思い出を塗り替えるぞ」

「――は?」

突然奇想天外なことを言い出した春樹に目が点状態になる。


「高級な旅館に行って最高のシュチュエーションでしてやる!」

「は……はぁ!?」
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