ENDLESS





「……なぁ、もしかして、進路調査票に書いてた“オカン以外”っての、おかあさんみたいになりたくないって意味なのか?」



「何で、そのこと知ってるの!?」



「だって、俺、先生だし……」



「三年の先生でしょ!?」



「え、俺のこと知ってんの?」



「知ってるよ」







“今井清高”







「……でしょ?」



「へぇ、知ってんだ、君、一年なのに」



「目立ってるから。3年A組と、担任の清ちゃん」



「へぇ、そうなのか、知ってたのか、へぇ」



「何回もうざいよ!! 知ってたら悪いのかよ!!」



「いやいや全然」



「やっぱ、うざい……」





君が、どうして、藤崎先生を拒絶するのかは知らないが、



俺にとっての藤崎先生がいるように、



君にとっての藤崎先生もいるということだろう。





それも、必然。





そう、きっと、遅れて、形を変えて、やってきた、必然。





藤崎先生の教え子である、俺と、

藤崎先生の実子である、君は、





そして、





藤崎先生が好きだった、俺と、

藤崎先生が嫌いな、君は、





こうして、





確かに、





出逢った。





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