わたしは年下の幼馴染に振り回されています
 わたしがここにい続けるのは奈月や拓馬が母親に余計なことを吹き込まないか監視したかったため。

 母親に言えばそれは当然父親に伝わる。

母親の脳内で彼女にとって都合のいいように何倍も事実を捻じ曲げられて。

 母親は昔から拓馬が気に入っていて、わたしと拓馬がつきあってくれたらいいと思っているようだった。

それはわたしの父親も同じだ。

拓馬を実の息子のように可愛がり、引っ越してた拓馬の父親からたまに連絡があると、わたしに拓馬の話を聞かせてくるくらいだからだ。

 普通、娘に恋人ができると親があれこれ言ってくると聞くが、拓馬とつきあったとしたら、両親に歓迎されるだろう。

「大丈夫? 顔が引きつっているけど」

 拓馬は笑顔でわたしに問いかけてきた。

 もし顔が本当に引きつっているなら誰のせいか分かっているのだろうか。

「あら、大丈夫? まだ体調が悪いの?」

 鈍い母親はこの針のムシロ状態に気づいていない。

「大丈夫だよ」
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