フキゲン課長の溺愛事情
海翔がすぐに表情を戻した。璃子は気にせず、エコハウスの中に視線を送る。
「どうぞ」
海翔に促されて、達樹に続いて璃子も靴を脱いで上がった。
黒みを帯びた落ち着いた色の廊下、趣のある和紙の障子、障子越しに差し込む淡い明かり。床の間とそこに飾られている山水画の掛け軸……。どれも小さい頃に訪れた、今は亡き曾祖母の家を思い出させた。
「京都の曾祖父がをこんな感じの古い大きな家に住んでました。小さい頃に亡くなったんで、ほとんど記憶はないんですけど……」
「水上は都会っ子だと思ってたが」
「生まれも育ちも大阪ですよ。郊外の方ですけどね」
先を歩いていた海翔が振り返って璃子に言う。
「トイレと浴室は離れにあったんですけど、廊下でつないだんです。冬はさすがに寒いので、屋根と壁もつけました。窓ガラスを大きく取って、離れに向かうという雰囲気を味わえるようにしています」
トイレに向かう廊下は同じように黒光りする木材が使われているが、ほかと比べて新しいように感じる。
「ここも生活排水が出る場所だからな。見てみるといい」
「どうぞ」
海翔に促されて、達樹に続いて璃子も靴を脱いで上がった。
黒みを帯びた落ち着いた色の廊下、趣のある和紙の障子、障子越しに差し込む淡い明かり。床の間とそこに飾られている山水画の掛け軸……。どれも小さい頃に訪れた、今は亡き曾祖母の家を思い出させた。
「京都の曾祖父がをこんな感じの古い大きな家に住んでました。小さい頃に亡くなったんで、ほとんど記憶はないんですけど……」
「水上は都会っ子だと思ってたが」
「生まれも育ちも大阪ですよ。郊外の方ですけどね」
先を歩いていた海翔が振り返って璃子に言う。
「トイレと浴室は離れにあったんですけど、廊下でつないだんです。冬はさすがに寒いので、屋根と壁もつけました。窓ガラスを大きく取って、離れに向かうという雰囲気を味わえるようにしています」
トイレに向かう廊下は同じように黒光りする木材が使われているが、ほかと比べて新しいように感じる。
「ここも生活排水が出る場所だからな。見てみるといい」