潔癖症ヤンキーとペンギン
見れば見るほど、本当にキレイな蹴り……!

格闘技や武道に詳しくはないマミヤマだが、
そんなマミヤマですらうっとり見とれてしまうほど
彼の蹴りはまったく無駄のない物凄い速さで
乗馬用の鞭をしならせて振り下ろすかのような
華麗な軌道を描いていた。

どんな人なのか顔を見たかった。
助けてくれたお礼を言いたかった。

だが、
前のはだけたブラウス姿に
髪も膝丈のスカートもぐしゃぐしゃの泥だらけ。
そんな姿を見られたのが恥ずかしいうえに
さっきから未だに動悸も震えも治まらず、
まともに顔を上げることも声をかけることもできない。
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