君を想う


一ヶ月後。


愛しい彼女に会うために空港に着くとその足で待ち合わせの場所に急いだ。


「藍川!!」

彼女を見つけて歩み寄る。


「藤崎さん!!お帰りなさい」

最後にみた時と同じ泣き笑いの顔。
藍川は泣きたいのを我慢しているようだった。


手元に引き寄せて力を込めて抱きしめて「泣くな」そういうとぎゅっと藍川は背中に回した手に力を入れたのが分かった。


「会いたかったです……ホントは寂しくて電話の声だけじゃ満足できなくて……ずっとこうやって抱きしめてほしかった……」

抱きしめた腕の中で藍川は、今までためていた本音をポロポロと溢した。

「これからはずっと一緒だから。今まで良く頑張ったな」


藍川の頭を撫で頬に流れた涙の雫を手でそっと拭った――――。


それから決心したことを藍川に伝える為に一旦、藍川の体を離した。
藍川には打ち明ける事がある。
そのままにしておくことは出来ない。
俺は藍川にはいつも正直でいたいから、だから全部話すよ。


「藤崎さん?」


「藍川に会わせたい人がいるんだ」

藍川は怪訝な顔でこっちを見た。




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