SEXY-POLICE79
「生きるんだよ」

君は僕を狂わす唯一の人物なのだから。そして君はいずれ僕たちの敵になる人物なのだから。

浅い口づけは終わり、青年は桐野から離れると須田にあるモノを渡した。それはどこかの部屋の鍵のようだった。光りはやんで暗くなり、青年の姿はいつの間にか消えていて地響きで足元が揺らぐ。さっきまで夢でも見ていたような、そんな感じだ。

「とにかく逃げ道を探さないと」

ただでさえ自分の傷でも痛むというのに、須田は諦めずに桐野を担いで歩く。

「―――――。」

温かい――――。

背中に伝わる彼の小さな心臓の鼓動。

「桐野…くん?」
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