無愛想で糖度高めなカレの愛
そのことを思い出した私は、姿勢を元に戻してクスッと笑う。
「昔は甘いもの苦手だったのにな……。今じゃ舌が肥えちゃって、こんなだよ」
開発の仕事をする前は、どんなチョコレートも単純に美味しいと思っていたけれど。今では、“こうしたらもっといいんじゃないか”って考えるのが癖になっている。
批判的になっちゃうし、可愛いげがないよねぇ……。
嘲笑していると、河瀬くんは穏やかな口調で言う。
「だからこそいい商品を生み出せるんだし、僕達も信頼できるんですよ。燃えますしね」
「も、もえる?」
ありがたいことを言ってくれて嬉しいのだけど、最後の一言に引っ掛かってしまった。一瞬“萌える”の方かと思っちゃったよ。
どういうことなのかハテナマークを浮かべていると、彼は珍しく柔らかな笑みをわずかに見せて説明してくれる。
「あなたを満足させるチョコレートをいつか作ってやろうって、研究者魂に火がつけられたというか。僕が開発研究に熱心になるのは、そのせいでもあるんですよ」
それは思わぬ言葉で、私は目を開いた。もしかして……
“あなたの喜ぶ顔が見たいから”
いつか言っていたあの言葉の奥には、そんな想いもあったということ?
「昔は甘いもの苦手だったのにな……。今じゃ舌が肥えちゃって、こんなだよ」
開発の仕事をする前は、どんなチョコレートも単純に美味しいと思っていたけれど。今では、“こうしたらもっといいんじゃないか”って考えるのが癖になっている。
批判的になっちゃうし、可愛いげがないよねぇ……。
嘲笑していると、河瀬くんは穏やかな口調で言う。
「だからこそいい商品を生み出せるんだし、僕達も信頼できるんですよ。燃えますしね」
「も、もえる?」
ありがたいことを言ってくれて嬉しいのだけど、最後の一言に引っ掛かってしまった。一瞬“萌える”の方かと思っちゃったよ。
どういうことなのかハテナマークを浮かべていると、彼は珍しく柔らかな笑みをわずかに見せて説明してくれる。
「あなたを満足させるチョコレートをいつか作ってやろうって、研究者魂に火がつけられたというか。僕が開発研究に熱心になるのは、そのせいでもあるんですよ」
それは思わぬ言葉で、私は目を開いた。もしかして……
“あなたの喜ぶ顔が見たいから”
いつか言っていたあの言葉の奥には、そんな想いもあったということ?