無愛想で糖度高めなカレの愛
「え……、んぅ……!」


彼の言葉の意味を理解する間もなく、再びぬくもりが重ねられた。

ゆっくりと唇が開き、私の中にするりと舌が入り込む。

身体を強張らせながらも、快感を得たいという本能はしっかりと働いていて、優しく濃厚なキスを味わう。


「ふ……ぁ……」


角度を変える唇の隙間から吐息がこぼれ、次第に力は抜けていった。

……甘い。

チョコレートとお酒が口の中で交わって、極上の甘さになる。

この甘さは……好き。


かろうじて握っていたグラスは、キスをしながら河瀬くんが私の左手からそっと抜き取った。

やっと唇が離され、開いた目にお互いを映すと、私は顔を熱くしながら呟く。


「……甘いの、嫌いじゃない」


すると、河瀬くんの顔に柔らかな笑みが生まれた。

今まで見たものとは少し違う、色っぽくて愛おしそうな微笑み。

それにまた鼓動を速まらせる私は、グラスをテーブルに置く彼をぼうっと眺める。


「明穂さん、昔は甘いもの苦手だったのに克服したんでしょう?」


突然そんなことを聞かれ、私は回らない頭をなんとか機能させつつ「あ、うん……」と頷いた。

眼鏡を外して振り向いた彼は、色素の薄い瞳で私を見つめる。

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