無愛想で糖度高めなカレの愛
耳に顔を近付けてコソコソと言われ、私は腕組みをして唸る。

美結ちゃんの言う通り、密かに夕浬くんに想いを寄せている人もいるだろう。私も早く行動を起こさないと、彼の気持ちは他へ移ってしまうかもしれない。


……あぁ、こうやって考えていることが、もう彼のことを好きになっている証拠じゃないの?

頭の中のもうひとりの自分が、いい加減認めてしまえと訴える。

そうしているうちに嫉妬心も膨れてきて、私は険しい顔でビール瓶をむんずと掴んだ。


「……お酌してくる」


そう言って腰を上げると、美結ちゃんは「行け行けー♪」と楽しそうにガッツポーズしていた。

程よく酔いが回っている様子の皆の間を抜け、夕浬くんのもとへ向かう。会議の時と同様、彼と並んで座っている室長にとりあえずお酌しよう。

利用しているみたいですみません、と心の中で謝り、私は室長と夕浬くんの間に膝をついてしゃがむ。


「室長、ビールいかがですか?」

「おー間宮さん、ありがとう」


いつもに増して上機嫌な室長は、赤くなった丸いお顔をニコニコさせて、グラスを差し出した。

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