強引なカレの甘い束縛


決して厳しい声ではないけれど、徳井くんは私に言い聞かせるようにそう言った。

同じ部署で働く同期は何人かいるけれど、その中でも陽太と徳井くんは配属当初から仲がいい。

担当会社が違うだけで、システム開発としてはよく似た仕事をしているのもあってお互いに助け合っているのもよく見かける。

だから、陽太の気持ちを以前から聞いていたんだろう。

高校時代からの私の親友である和美の旦那さんという立場からも、私を気遣う気持ちはよく感じる。

他の人に言われても響かない言葉も、徳井君に言われると胸に染み入って軽々しくはねつけることはできない。

「わかった。ちゃんと、考える」

自分でも、わかってる。

同じ毎日がいつまでも続かないということ。


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