強引なカレの甘い束縛
陽太は、人事部で採用面接担当になり、自分好みの女性を採用して楽しい会社生活を送りたいという本気かどうかわからない計画を持っていて、その計画が頓挫した悔しさと未知の世界に放り込まれた不安で出社拒否したくなったというけれど。
今ではわが部署で一、二を争う優秀な開発者に成長した。
プログラムに羅列される難しくてややこしい言葉を一から学び、分厚くて眩暈がしそうなほど小さな字で書かれた専門書を何冊も読破し。
それこそ公私ともに自分の時間のすべてを使って勉強していた。
新入社員というだけで抱えるストレスや、うまく仕事をすすめられない自分へのジレンマに苦しみながらもその努力を続けた陽太は、気づけば「システム開発部の神様」と呼ばれるようになった。
請け負う仕事をその要求以上の結果を出して納品する。
安心感と信頼感。陽太を慕う後輩は後を絶たないし、彼に一目置いている先輩も多い。
『神様じゃなく王子様とでも呼ばれたいんだけどな』
そう言って照れる姿もまた魅力のひとつで、飄々とした姿に心奪われる女性が少なくないのも知っている。
これだけ仕事ができれば理想の結婚相手として挙げられることも多いしあらゆる部署の飲み会に誘われることも多い。