強引なカレの甘い束縛
「嬉しそうでしたよ? 異動が待ち遠しいとも言ってましたし。春川さん、よっぽど萩尾さんに惚れてるんですね」
からかうような言葉に何も言えず、体は一気に熱くなった。
「ほ、惚れてるなんて、それはどうだろう」
つっかえながらそう答えながら、恥ずかしいし照れくさいしで元山君の顔を見ることができない。
そんな恥ずかしい言葉を陽太が口にするなんて、少し前なら信じられなかっただろうけど、最近の陽太の言動を思い出せば、元山君が嘘を言っているとも思えない。
「最近の陽太、ちょっとおかしくて私とのことも大げさすぎるから気にしないで。あ、これありがとう。週末にでもおいしいスイーツを食べに行ってみるね」
ははっと笑い、これで終わりとばかりに体を机に向ける。
元山君の彼女が用意してくれたファイルを引き出しにしまい、ふっと息をついた。
気持ちを伝え合って以来、陽太は私との結婚を具体的に考えているようで、そのことを会社でも口にするようになった。
それに、大原部長のバーベキューにふたりで参加したことが根拠となって、陽太と私の結婚は決定事項となって社内に広まっている。