強引なカレの甘い束縛
私だって、陽太と一緒に土曜日の休日を過ごしたかったし。
……朝がここまで早いのはつらいけど。
それでも、陽太は飄々と明るい態度の裏側に用心深さを隠して私にあれこれ言うのだ。
それが可愛くもあり物足りなくもある。
電車の揺れに身を任せていると、次第に眠気が襲ってくる。
平日よりも少々早い時間に起きたせいか、それとも触れ合う肩から馴染んできた体温のせいか。
「あと二十分くらいだけど、寝ていていいぞ」
耳元に陽太の声が聞こえたかと思うと、私の頭は陽太の肩に抱き寄せられた。
そして、その手が何度も私の頭を撫でる。
「ちょっと、陽太」
「今にも眠りそうな顔してるぞ。ちゃんと起こしてやるから、しばらく寝てろ」
視線を向けると、陽太が大きな笑顔で私を見ていた。
土曜日の早朝だとはいえ、車内にはそれなりの人が乗っている。けれど、陽太はそんなことまったく気にする様子もなく私の頭を撫でている。
「え、いいよ、大丈夫だし」
陽太の肩に押し付けられた体を起こそうとすると、それを阻むよう陽太の手に力が加わった。