強引なカレの甘い束縛
私は、肩に置かれた陽太の手に自分の手を重ね、さらに陽太に寄り添った。
「私も、女の子だから、指輪っていう響きには憧れもあるし、この指輪は素敵だなって思う」
「え? どれだ? どれにする?」
陽太は、体を起こし、パソコンをじっと見た。
「俺は、どれも七瀬に似合うと思うんだ、というより、指輪を贈るなんてこと初めてで、まったくわかんないし。
で、七瀬のお気に入りはどれだ? 早速、明日にでも買いにいくか」
「明日って、そんなの、気が早すぎるし。でも、……えっと、これ、がいいかな」
私は画面に映るひとつの指輪を指差した。
そして、それを拡大した。
六枚の花弁に包まれたダイヤが輝き、まるで咲き誇る花のような指輪。
決して派手なデザインではないけれど、全体的に丸みを帯びたフォルムはかわいらしく、落ち着いている。
「普段でも使えそうなデザインだから、これがいいけど、でも1カラットなんて贅沢だからもっと小さな石でいいし」
「これか……お店の人に七瀬の写真を見せて相談したときに勧められた中にあったな」
「え、写真?」
「ああ。スマホの中の七瀬写真集を見せて、どんな指輪がいいか相談したんだ」
「そ、そんな、恥ずかしすぎるし。それに、まずは指のサイズでしょ」
「そうなんだよ。それを聞かれたけどわかんなくてさ、出直しますって感じで恥ずかしかったけど。……俺も、これなら七瀬にぴったりだと思う。花のモチーフなんて七瀬っぽい」
ふむふむと頷くと、陽太は「明日早速お店で実物を見よう」と言って満足げに笑っている。