強引なカレの甘い束縛
まさか今日、婚約指輪の話が出るとは思わなかったけれど、陽太の中ではこれは自然の成り行きのようだ。
ネットで調べていただけでなく、お店にまで足を運んでいたなんて、予想もしていなかった。
仕事が忙しいはずなのに、いつの間にそんな時間を作ったんだろう。
私が気に入った指輪をまじまじと見ながら口もとに穏やかな笑みを浮かべる陽太。
その顔を見ながら、私の中にじわりと生まれたのは胸を弾ませる喜び。
私の一言で、陽太が幸せを感じてくれる。
そのことに、恥ずかしさやら照れくささを感じながらも、私も幸せを感じている。
陽太と触れあっている体が、いっそう熱くなった。
このまま、幸せな時間を積み重ねていけば、もっと陽太は笑顔を見せてくれると。
自意識過剰だと苦笑しそうな上から目線で考えてみた。
私がこのまま陽太の望みどおりに婚約指輪や結婚指輪を選び、そして、次のステップへと歩みを進めれば。
陽太が思い描く、私たちの未来にかなり近づくはずだ。
私も、このまま陽太と一緒に過ごしたい。
その一方で、自分の気持ちに躊躇し、不安に思う自分もたしかにいる。