強引なカレの甘い束縛


そして、唇をかみしめた。

当時絶えず感じていた、どこまでも姉夫婦に面倒をみてもらっている不甲斐ない自分への情けなさを思い出し、苦しくなる。

「唇、かむなよ」

陽太の優しい声が聞こえたかと思うと。

結んだ唇に、温かいものが触れた。

思わず目を開くと、すぐ目の前に、陽太の顔があった。

「よ、陽太、な、何」

「逃げるな」

陽太は、とっさに逸らそうとした私の頭を掻き抱くと、再び唇を重ねた。

ついばむだけの、軽い触れ合い。

角度を変え、私を落ち着かせるように、何度も繰り返す。

陽太と気持ちを通じ合わせてから、慣れないながらも陽太の熱に応えることを覚え、その幸せな瞬間を楽しめるようにもなってきたけれど。

「ちょっと、よ、陽太……っん」

口を開けば、すっと入って来た陽太の舌が、探るように私の舌を探し絡ませる。

後頭部を押さえられて、逃げることもできない。

陽太の思うがままの息苦しい、そして弾む時間。

いつものように、私の体から力が抜けて、陽太に向かって体は倒れていく。

私の心も体も、陽太が望めばそれだけで、取り込まれていくようだ。

そして、それを待っていたかのように、陽太が私を支えてくれる。

しばらくの間、お互いの唇を感じ合い、息が上がったとき、陽太がゆっくりと私の体を離し、顔を覗き込んできた。



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