強引なカレの甘い束縛
「ごめんね、公香。お母さん、公香がしっかりしてるから甘えてたね。今度からは一緒になんでも練習しようね」
「ホント?」
「うん、ほんとだよ。だけど、お母さんは足を上手に動かせないから、上手に教えてあげられるかわかんないけど……。それに、ななちゃんはひとりで暮らしているから、お母さんがちゃんとお世話しないと寂しいでしょ? だから、ななちゃんのおうちに行くのは許してね」
「姉さん……」
どうして。どうして姉さんは私のことをそこまで気にかけるんだろう。
公香の哀しい顔や言葉に、何も感じないのだろうか……。
公香を見る目は愛情に溢れているし、公香が姉さんに内緒で縄跳びの練習をしていると知って心から切なそうな顔を見せたのに。
相変わらず、私への執着にも似た愛情が陰る様子は見えない。
「姉さん、私はもう、大丈夫だから。ほんとに。だから、私のことは気にせず、自分の家族のことを考えて」
私がそう言って「ね?」と繰り返しても、姉さんは「だって、七瀬も家族だもん」と繰り返す。
公香は姉さんの言葉に傷ついたのか、「やっぱり……」とつぶやき、俯いた。
これからはもっとお母さんと一緒に過ごせるかもしれないと期待しただろうに。