強引なカレの甘い束縛
「薫さんがお料理できないから大原部長がお料理をするのか、それとも大原部長がするから薫さんがしないのか。それはわからないけどね、あの夫婦はそれでうまくいってるの。あ、お料理以外の家事はすべて薫さんがパーフェクトにこなしているから、主婦業を放棄しているわけじゃないのよ」
「そうなんですか。でも、お料理のできる旦那様っていいですね」
「うん。とくに共働きだとそれを実感する。うちも奏がそれなりにできるから助かってるし。まあ、奏は大原部長のように凝った料理はできないけど、ご飯を炊いてお味噌汁を作ってくれるだけでもありがたい」
砂川さんはにっこりと笑い、テーブルの上に準備されている食材を手に取った。
「さ、キッチンは好きに使っていいらしいから、切るものは切って持っていこうか。冷蔵庫にお肉もたっぷり用意してあるし、いっぱい食べようね」
何度もバーベキューに来ている砂川さんの指示で、食材のしたごしらえをした。
わたしたちふたりだけではなく、ここに来ていた女性四人の手伝いもあって手際よく終わった。