強引なカレの甘い束縛
「まだ熱いから気をつけてね」
お皿にお肉とたまねぎ。そしてウィンナーもあったのでそれも一緒に載せて陽太に手渡した。
「七瀬は食べてるのか?」
「うん、さっきまで食べていたんだけど、もうお腹いっぱいになったんだ。ミックスジュースで口直ししながら休憩中」
「あ、そ。じゃ、これを食え」
「は?」
陽太はお肉をひと切れお箸で取り、私の口元に持ってきた。
「焼きたてはうまいぞ」
「うん、それはわかってるけどお腹いっぱいだしそれに」
陽太に食べさせてもらうなんて、恥ずかしすぎる。
思わず周囲に視線を向けるけれど、とくに私たちの様子に注意している人たちはいない。
だからと言って陽太に「あーん」なんて言われて素直に食べられるかと言えば困る。
「あ、自分で食べるからいいよ。それは陽太が食べて」
慌ててそう言っても、陽太は私の口元からお肉を撤退させようとはせず、私がぱくりとそれを食べるのを待っている。
困る私を楽しんでいるように口元は上がっているし、一体なんなんだ?