強引なカレの甘い束縛
静かに私の目を見ながら、そのひと言に込めた思いを自分で確認するように、響いた。
私がいなければ、と言われて。
それは仕事上のことだとわかっているのに、それ以上の何かがあるように感じるのは私の思い過ごしだろう。
むしろ、そうであって欲しいと思ってしまったことに、切なくなる。
まだまだ私の弱さは健在だ。
「七瀬、こうやってずっと俺のとなりにいたいって思わないか? 今まで通り、ふたりで食事に行ったり七瀬が好きな映画を観に行って感想を言い合ったり」
「うん……ずっと、陽太と一緒にそうしていたい」
突然そんなことを聞かれて、わけがわからない。
間の抜けた声が出たとしても仕方がない。
「俺だって同じだ。この先ずっと俺の側で七瀬に笑っていてほしいし俺も笑っていたい。だから、今日はここに連れて来たんだ」
「は? まったく、ちっともわからない。今は山内さんの話をしてなかった? それなのにどうして私が陽太の側にいたいっていう話になるの?」
高い声をあげても、陽太は笑みを浮かべるだけだ。
見慣れたその笑顔はどこか怪しくて、何か企んでいるとわかる。