強引なカレの甘い束縛


切れ長で黒めがちな目が、私を探るように見つめる。

「山内さんはあのプロジェクトが終わればきっと異動になる。ひとつの部署にとどまることなく仕事の幅を広げるってのが大原部長のやり方だからな。まあ、それは会社としてのやり方でもあるけど」

「そうか。山内さんは今年で七年? 長いといえば長いね。だから、そろそろ異動なのか」

「ああ。プロジェクトに召集されれば、その仕事が完結するまで異動はないけど、それもこの夏には納品だから。秋には異動だろうな」

小野さんと並んで、部署の何人かと楽しそうに話している山内さん。

長身だけれど細身のせいか、圧倒されるような印象はない。

けれど、淡々と仕事をすすめ、要望以上の成果をあげて仕事を終える実力はよく知られている。

そのプログラミング能力をかわれて、山内さん自身を指名して仕事をくださる会社もあると聞く。

去年から携わっているプロジェクトもそのひとつだ。



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