強引なカレの甘い束縛


私が陽太を好きだという気持ちはそのときに固く封印して、私はこの部屋でひとりで寂しさに耐えなければならないと、今から覚悟している。

陽太の隣りに立ち、普段よりもこぶしひとつ分くらい距離を縮めると、それだけで体に温かい何かが流れる気がする。

陽太の存在を近くに感じられるだけで、生きていると実感する。

こんなに陽太を好きになって、一緒にいられることだけに幸せを感じるようになった私が。

陽太がいなくなった後、ちゃんと笑っていられるのか不安で仕方がない。

それに、陽太が私に特別な想いを抱いてくれていると今日のバーベキューで察したけれど、私自身がその想いに応えられるのか、自信がない。

子どもの頃から両親の思いつきに振り回され引っ越しを繰り返していた私には、この家を離れて新しい場所で生活を築きなおすことなんてできそうもない。




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