強引なカレの甘い束縛
「ちょっと、陽太、痛い」
陽太の胸に私の顔はぐっと押し付けられてしまい一瞬痛みを覚えた。
陽太が今どんな表情をしているのかはわからないけれど、私の言葉に大きく反応しているのは間違いない。
色気のある声が、私の体全部を覆い尽くすように、響いてくる。
私の体を圧迫するような腕の力に囚われながら、足元から力が抜けて体重全部を預けてしまう。
すると、やけに明るい声が響いた。
「離したくないよな。ずっとこうしていたいよな。だけど、それじゃ嫌われるな。な、七瀬?」
そんなことを聞かれて、私にどう答えろっていうのだ。
陽太から離れたくないし、離したくないと強く願っているのは私のほうだ。
私が一方的に陽太のことが好きで、片思いの切なさばかりを勉強していると思っていたのに。