強引なカレの甘い束縛


呼吸の合間に、どうにかそれだけを口にした。

けれど、陽太からの答えはなく、次第に深くなるキスに何も考えられなくなっていく。陽太は相変わらず私を離そうとせず、うっすらと開けた瞳で私を見つめる。

すると、私の肩にこつんと頭を乗せてぐりぐりと額を押し付けてきた。

「好きかどうかなんて聞くなよ。好きになりすぎて、その気持ちが俺を支配してどうしようもないんだぞ。いいかげん、俺のところに降りてきて助けてくれ」

私の腰に回した手がさらに私を引き寄せる。

「助けてくれって、おかしいな。俺が、この家から出ても七瀬は大丈夫だって教えてやる。七瀬が欲しがってる変わらない未来になってやるから、だから」

「……っや、ようっ……んっ」

再び重なりあった唇から、陽太の本気が伝わってくる。

低い声で私に伝えようとしている想いは強くて激しい。

こじ開けられた唇からすっと入り込む陽太の舌が私の気持ちにお構いなしに動く。

その度に私の体から力が抜けて、気持ちとは逆に陽太の体に身を預けてしまう。

もしかしたら、陽太の作戦かもしれないとぼんやりと考えながらも。深すぎるキスに酔うように心地よさが溢れてくる。



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