強引なカレの甘い束縛
「だろ?」
愛の力だな、と思う。
私の高校の同級生であり今でも親友の和美を同期の徳井くんに紹介したときからふたりはお似合いだと思っていたけれど、二三歳という若さであっという間に結婚した。
出会った瞬間にお互いがこの人と結婚すると感じたと言っているけれど、その言葉を裏付けるように、ふたりは幸せに暮らしている。
ただ、ずっと子宝に恵まれず、三年近く、妊娠するために病院に通っていた。
和美だけでなく、夫である徳井君も積極的に通院しふたりで妊娠のために時間を費やしていた。
その間、なかなかいい結果が出ないことに和美の精神にも支障が出たり徳井君が会社を休んだり。
簡単に出産にたどりついたわけではないことを近くにいた私はよく知っている。
周囲からの期待や、ゴールが見えない治療に苦しみ涙を流したことは少なくない。
『周一君の赤ちゃんだから欲しいし、頑張れる』
和美にとってはただ赤ちゃんが欲しいという想いだけではなく、大切な旦那様である徳井君の赤ちゃんだから欲しいと。
なかなか妊娠しない苦しみを隠しながら何度かそう言って笑っていた。