ひみつの琴子さん【修正 & side story完結】
ああ、やっぱり…

ある程度、予測していた言葉とはいえ、実際に言われるとキツいな。


「東京駅で会った女の子が、拓海の恋人なの?」

感情を押し殺しながら、ダラっとソファに寝転ぶ拓海に尋ねる。

「晴香のこと?違うよ。あの子はお友だち」

ニヤリと笑う。

ぞくっ…


それは、大阪で見た冷たい別人のような顔だった。


グイッと強く腕を引かれ、拓海の胸にダイブする。


「ねえ、万里さん。しよ?」

そう言って、私に噛み付くようなキスをした。


「…ん……嫌っ…」

覆いかぶさった拓海の背中を叩くけど、ビクともしない。

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