クールな同期が私だけに見せる顔


横山君は、省吾とのことを詳しく聞きたがる。

「教えてあげただろう」と言って、私と省吾が二人の時どうしてるのか聞きたがった。

「意外だけど。甘い言葉の掛け合いだよ。普通のカップル見たい。あんなに甘い人だって思わなかった」
私は、省吾の普段の様子を素直に話した。

「嘘、言うなって。省吾が甘い言葉?
それ、無理だって。止めてくれ。省吾の甘い囁きなんて、俺、絶対聞きたくない」

横山君は耳をふさいで聞くのをいやがった。

「自分で話せって聞いたんじゃないの」咲良がたしなめる。

私は、それ以上の質問には、適当に返事を誤魔化した。
それでも、聞いてくる横山君に手を焼いていた。

咲良が見かねて、
「そのくらいでいいでしょう?」と言って横山君の話を打ち切った。
咲良は、何か気が付いててくれたみたいだった。

「晴夏、周りがなにか言っても、そんなの無視しとけばいいのよ」


「そうだよ。気にするだけ、損するぞ。
本当にあいつ取っかえひっかえで、節操ないやつだもんな」

私は、なんとか笑って見せた。

「そうだな……」

思い当たる節があるみたいに言う。


横山君は、省吾と仲がいいから、本人からいろいろ聞いてるのだろう。


「余計なこと晴夏に言うのは、やめな」

咲良が釘を刺した。


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