クールな同期が私だけに見せる顔
省吾が割と気安く、社内の女の子と付き合うのを、ここにる3人ともが知っていた。
そのことについては、過去のことだし。
いまから言っても仕方がない。私も納得している。
過去の終わった話を、今さら蒸し返したくない。
省吾の今の彼女としては、余りにも彼がしてきたことを知らないできた。
彼が、どんな恋愛をしてきたのか。
正直いって、彼の恋愛遍歴を知りたいなんて今でも思ってない。
省吾の過去は、横山君に聞けば、教えてくれるんだろうけど。
どう考えても、気分のいい話ではないと思う。
ここまで来ても、
私は、彼のことについて知らずに済ませようとしていた。
何とか誤魔化す方法はないものか、だなんて。
私は、二人に弱々しく笑う。
「まさか、別の女呼ぶために、晴夏を部屋に近づけたくないとか?」
「そうなのかな」
私は、ようやく気にしてたことを聞く。横山君がふざけて言う。
「いい加減にしないと、その口つねるよ」
咲良に言われて横山君は、口をつぐんだ。
しっかりしなきゃ。
私は、気持ちを切り替える。
「ねえ、横山君?」
「ん?」
「省吾って、女の子好きになると、どうなるの?」
「省吾がどうなるかだって?」
「うん。好きな子を前にすると緊張するとか、べたべた甘えるとか」
「いやあ、それはないだろうな。
だって、いつも、あいつの方が追いかけられる方だし。
好きになられて、熱くなったとしても、せいぜい数週間だぜ」