クールな同期が私だけに見せる顔
ダメだ。
省吾にこんな扱いをされて、私は予想以上に傷ついていた。
そして、しっかりと顔に出てしまう。
「バカじゃないの?わざわざ自分から話を向けて。聞いてどうするの」
咲良にたしなめられた。
「うん」私もバカだと思う。
だいたい賢かったら、省吾の誘いなんか受けない。
酷く沈んだ気持ちをどうすることもできなくて、私は、黙ってしまった。
横山君の言ってることは、間違っていないんだろう。
誰が聞いても、そう思うんだろうから。
省吾は、都合が悪いから私を呼ばないんだ。
都合が悪いって、どういうことよ。
俊介さんは、付き合い始めてすぐに部屋に呼んでくれた。
包み隠さず自分のことさらし出してくれた。
大事にされてると思った。
どうして、俊介さんじゃないんだろう。
俊介さんなら、こんなに悩むことないのに。
大人の彼だったら、とっくに気持ちを察してくれて何の問題も起こらない。
省吾は、わざとそうしてるんだろうか?
わざとそうしてるって、どういう意味?
私を、必要以上に近づけないため。
それとも。これは、省吾に近づきすぎたのだろうか?
そろそろ恋人って言う存在が、重くなって来たって言うサインなのか?
いくらなんでも早くない?
付き合い始めてから何か月も経ってないのに。
でも、彼の行動は逃げ腰になってる。
省吾との距離が近すぎて、わからないだけなのかも。
気持ちの冷めた彼女を遠ざけるのだ。
同じだった。
みんなこうして省吾の行動に悩んでた。
そもそも、自宅に彼女を連れて行かないなんて、そんなの、最初から彼女だって言える?