クールな同期が私だけに見せる顔

何か、忘れ物を届けに来ただけかもしれない。

そんなことを考えて、
私は、しばらくその場に立っていた。

うだるような暑さと、他の住人が
通り過ぎるたびに怪しまれて、
とうとう30分ほどで諦めた。

溶けそうな暑さに、
どうにかなりそうだった。

私は、文字通り全身が溶けてしまったみたいになって、ふらふらしながら歩いた。

いつの間にか部屋の中にいたから、
何とか家に帰りついたのだろう。

エアコンのスイッチを入れ、
冷えすぎるほどの冷気を体に浴びて、
ベッドに座ってじっとしていた。

何もする気が起こらなかった。

もう、何も考えられなかった。
< 125 / 220 >

この作品をシェア

pagetop