クールな同期が私だけに見せる顔


「そんなことより、お前すごい汗だぞ。シャワー浴びよう」

彼は、私の腕を引っ張って、
バスルームまで連れて行こうとする。

「省吾、ちょっと待って。
先に一人で浴びて。私は、まだ死んでる」

っていうか。
一緒にシャワー浴びるって、なに?
たった一日で、どうしてこんなに態度が違うの?

「一緒に来いよ。その方がいい。タオルどこにあるのか、分かんないし」

「タオルなら棚の中、適当にあさって」

「そっか。いいよ。わかった。先に行ってくる」

「ん……」

ようやく静かになった。
バスルームから水が流れる音。
そして、しばしの平安。

ガタンと扉の開く音。
そして、省吾の声。
「晴夏、ちょっと来て」

石鹸でもなくなったのかと、私は重い腰をあげた。

脱衣所で、棚から石鹸を探して、浴室のドアを開ける。

開けた扉の隙間から、腕だけ出して石鹸を渡す。

「晴夏いいから、こっちに来いって」

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