クールな同期が私だけに見せる顔
いつもの地下道ではなく、なんとなく地上に出て、幹線沿いの歩道を歩いて行く。
夜になって気温が下がり、涼しくなった風が心地よい。
私は、駅に向かって歩いて行った。
「晴夏、部屋片づけたんだ。今日はこのまま、俺の家へ来いよ」
彼がぼそっと言う。
「そう……」
「ゆっくり話そう」
「ごめん、今日は止めておくよ。このまま一人で帰る」
「晴夏、いったいどうしたんだ」
省吾は、つかんでいた私の手を離した。
「省吾、私に対して怒ってる?」
「怒ってるんじゃない。その前に、君は、俺にちゃんと説明すべきだろう?」
「じゃあ、省吾は、私が説明したら納得する?」
「そりゃあ、納得するさ。俺が分かるまで説明してくれれば」
「ん、そっか」力なく頷いた。
わかるって、どうしたらわかるっていうのよ。