クールな同期が私だけに見せる顔


「私、省吾の家に行ってみたい」

朝、目覚めてすぐに晴夏が突然そう言った。

「俺んとこ?何で?」

別に構わないけど、今はまずい。

『ねえ、あなたの自宅に呼んでよ。晴夏ちゃん、招待してもらえないって気にしてたのよ』

美登里に頼まれてにわか返事してしまった。そうすれば、あの迷惑なやつを返してくれるって。

晴夏の顔がみるみる険しくなる。

うわっ。すんげえ怖い顔。

俺、言い方間違えたか。


「何でって、普通行くでしょう。付き合ってるんだから」


「人を招けるような家じゃない」

慌てて取り繕う。晴夏は信じてない様子。


「もう一回聞くよ。私、次の休みの日に省吾の家に行きたい」晴夏が珍しく引かない。


「ダメだ。週末は予定がある」
もう、約束しちまった。
キャンセルしたらなに言われるか分からない。



「ああ、そうなんだ」


「そんなことで、怒るなよ」
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