クールな同期が私だけに見せる顔
『大切な彼女のためだからね。心配は、常にしてるよ』
頭の中ですでに、何度も繰り返されてる。
嫌だな、もう。
どうしちゃったんだろう。
数日前まで、深入りしないのが、身を守る唯一の方法だって思ってなかったけ?
これじゃ、ダメじゃない。
まるで警戒しなくなってる。省吾にどっぷりつかってる。
省吾の思うつぼだ。
それにしても、予想外だって。
あいつ、こんな恥ずかしいこと言うやつだったの?
照れないで、こんなに甘いこと言うやつだっけ?
省吾に向かって、余裕のない、前のめりになって何やってるんだろうと思う。
少し照れながら真剣に話す彼の顔を見てると、こっちまで恥ずかしくなる。
『本当言うと、話があるなんて、口実だったんだ。
ただ、こうして二人きりになって手を握りたかった』
さっきまで、彼の大きな手に包まれてた。
耳に残った声と、彼のぬくもりが体中に広がっていく。