強引社長の不器用な溺愛
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朝は氷が張るくらい寒かったこの日。
夜の新宿に向かって、中央線に乗る私は、自分の髪を手櫛で梳いた。
一日まとめていたから、変なクセがついてるかも、とストレートにおろした髪を引っ張る。
メイクは会社を出る前に直してきた。
今日は夜の食事のため、少しだけよそ行きっぽいニットワンピースを着ていたけれど、誰もツッコミを入れてこなかったからセーフだ。
いつものオフィス用カーディガン着てたしね。
定時と同時にオフィスを出た時、一瞬、社長と目が合った。
思いっきりそらしました、はい。
あー、また険悪な空気作りに励んでしまった。
あの新年会から5日が過ぎていた。
ずっと社長とは、まともに口を聞いていない。
仕事の話はする。だけど、それだけだ。
社長も敢えて私に絡んでこないから、私たちの関係は一気にひんやりしたように見える。
何人かの同僚は、私たちの険悪な空気を察しているんじゃなかろうか。