強引社長の不器用な溺愛
「幸弥さんもお父様のお手伝いをされてるんですよね。社員ってことではないんですか?」
「いえ、“着物のさこた”の経営を、一応は部長のひとりとして手伝っています。ですが」
幸弥さんは、言葉を切って、また困ったように笑った。
「私は妾腹ですから。東弥が正統というのは、そういう意味です」
私は息を飲んだ。
とても『へー、そうなんですかー』なんて気軽に相槌を打てないヘビーな告白だった。
妾腹ってことは、この前お会いしたお母様とは血がつながっていないってことだよね。
でも、幸弥さんは重たい告白をしつつも笑顔だ。
どちらかというとのほほんとしている。
この人のもともとの性格もありそうだけど、今は殊更暗い雰囲気にしたくないのかもれない。
「義母は硲田の家の遠縁です。早いうちから父と義母の結婚は決まっていました。でも、父には学生時代から付き合う恋人がいて、義母と結婚しても切れなかったようです。それが私の母です。母は愛人の身で私を産みました」
幸弥さんがミルクティーをすする。
社長と似ているけど、雰囲気が違うとは思っていた。
口にしないでよかった。
それは、血のつながり方が少し違うからなのだ。
「いえ、“着物のさこた”の経営を、一応は部長のひとりとして手伝っています。ですが」
幸弥さんは、言葉を切って、また困ったように笑った。
「私は妾腹ですから。東弥が正統というのは、そういう意味です」
私は息を飲んだ。
とても『へー、そうなんですかー』なんて気軽に相槌を打てないヘビーな告白だった。
妾腹ってことは、この前お会いしたお母様とは血がつながっていないってことだよね。
でも、幸弥さんは重たい告白をしつつも笑顔だ。
どちらかというとのほほんとしている。
この人のもともとの性格もありそうだけど、今は殊更暗い雰囲気にしたくないのかもれない。
「義母は硲田の家の遠縁です。早いうちから父と義母の結婚は決まっていました。でも、父には学生時代から付き合う恋人がいて、義母と結婚しても切れなかったようです。それが私の母です。母は愛人の身で私を産みました」
幸弥さんがミルクティーをすする。
社長と似ているけど、雰囲気が違うとは思っていた。
口にしないでよかった。
それは、血のつながり方が少し違うからなのだ。