何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
そうか……私……。


歩いていた足が急に止まる。
力なく俯きながらも顔が緩むのが分かった。



「遥斗と出逢ってから……私は作り笑顔が嫌いになったんだ……」



出逢った瞬間に私の作り笑顔を見破り、真っ直ぐな瞳で見据えられた。


性格に少し問題はあるけど、本当は凄く優しくて……
間違っている事は間違っていると言える真っ直ぐな人。


あんな人が傍にいたら、自分を偽る事が馬鹿らしいって思えてきて……
私もあんな人になりたいと思った。


でも私は……。
作り笑顔を浮かべる事でしか自分を守れない。



「って……早く帰らなきゃ!!」



再び足を動かそうとした時



「……ハァッ……」



ワザとか!と思えるほどの盛大なタメ息が聞こえてきた。


早く帰らないと、そう思っているのに誘惑に負けた私は後ろを振り返る。
そこにいたのは……。


生気を全くと言うほど感じられない顔をした男。


……ん?首を傾げてその人の顔を見ていれば『あっ』と私の唇は動いていた。



「あっ……お前は……レイの……」

「元NO1!!」



私と男の声が重なった。
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