何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「私はカオル」

「……如月 梓沙です」



自分の手をカオルさんの手に重ねる。
固く握手を交わしていれば軽くタメ息をつかれる。



「知ってるわよ、ハルさんから聞いてるから」



カオルさんはふわりと柔らかな笑みを浮かべると、見定める様に私の爪先から頭のてっぺんまで目を向ける。
ふむふむ、なんて大袈裟に頷きながら。


居心地の悪さを感じながらも黙ってカオルさんを見る。
どうしてかは分からないけどカオルさんは悪い人には見えないから。
まぁ遥斗の彼女だって時点で悪い人じゃないんだろうけど……。


哀しさを胸に感じたがそれを振り払う様に頭を軽く横に振るう。



「あの……私に何の用ですか?」

「……アンタにクリスマスプレゼントをあげようと思ってさ」

「はい?」



クリスマスプレゼント?
私が外に出ていた頃はまだクリスマスは無縁の時期だったのに……。
いつの間にそんな時期になっていたのだろうか。


呑気な事を考えている場合じゃないか。
それよりも……。



「私が貴方にプレゼントをもらう理由なんてありません」



これが1番重要だった。
見ず知らずの私にそんなことする理由が無いもん。
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