何でも屋と偽りのお姫様~真実の愛を教えて~
「うぅ……朝から何するんですか……」

「お前も喜んでただろう?」

「よ……喜んでなんか……」

「俺に抱き着いて離さなかったのはお前だろう」

「な……なんて事を……!!」



恥ずかしがる私を見ながら拓哉さんは不敵に笑っていた。
もう……さっきまでの寂しそうな拓哉さんはどこにいったの?
でも……こっちの方が拓哉さんらしいけど……。



「何をニヤけている?」

「に……ニヤけてません!」

「ふっ……そういう事にしておいてやる」



唇の端をクイッと引き揚げながら拓哉さんは立ち上がる。
全裸のまま……。
私はそっと顔を背け布団を被る。



「ったく……俺の裸は何度も見ているだろう」

「……早く服着て下さい!」

「シャワーを浴びたらな。
一緒に行くか?」

「行きません!!」



拓哉さんは面白そうに小さく笑いながら部屋の中にあるシャワールームへと向かって行く。
拓哉さんがいなくなった寝室で私は1人タメ息をついた。



「もう……からかわないでよ……」



只でさえ心臓が破裂するくらい恥ずかしいんだから。
そう思いながらも拓哉さんが元気になってよかったと笑顔を浮かべる。
拓哉さんが元気じゃないと私も調子が出ない。
……それにしても……相変わらずの独占欲だったな……
私は昨日の事やさっきの事を思い出しながら顔を緩める。
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