男の秘密
今は決まった日に夕食を作りに行き、作ったら帰る日々だ。

習い事を始めたと言う事にしたのだからと、忍の家に行くと毎回フラワーアレンジメントや花束が置いてあり、
食事のお礼に持って帰って欲しいと、メッセージが添えてあった。

そして、メッセージと一緒にクリスタルの動物の小さな置物がついていた。

「毎回貰うのが申し訳ないって思うよね。」

本棚に並べてあるクリスタルを見つめながら思う。

食事以来、またすれ違う日々が過ぎる。

初めてのキスを思い出すと落ち着かない気持ちになるが、忍はどうっだったのだろう?

自分にとっては初めてでも、忍にとっては違う。

そんな事を考えるとズキリと心が痛んだ。

会いたいけど、会えば落ち着かない、恋をするとこんなにも苦しいのだと初めて気づいた。

知らず知らずにため息をつく。

世の中の女性はみんなこんな思いをしているのだろうか?

会社に居ると仕事のお陰で考えなくてすむが、家に居るとつい色々と考えてしまう。

最近は趣味の絵もあまり描けていない。

それに、ストーカーの件もこのままではダメだと思うが、対策をどうするか考えあぐねていた。
< 147 / 246 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop