男の秘密
「緊張するわ」

電話を切ってから盛大にため息をつく。

忍は本当に服を選ぶのだろうか?恥ずかしく無いのだろうか?

「私だけよね。緊張するのは。幻滅されたらどうしよう・・・」

急すぎて努力も何も出来ない状態でグルグルしていてもしょうがないので、今何が出来るか考えた。

「肌の手入れしか出来ないけど、それ位はやっておかないと・・・羽奈から貰ったお手入れのセット何処にやったっけ」

お風呂で出来る事、お風呂上りにやる事等、マッサージやストレッチもやってみる。

それでも、鏡の前に立つと自分の体系が気になる。

太ってはいないが羽奈のようにナイスバディではない。

人並み程度の体を見られては幻滅されるのでは・・・と怖くなった。

睡眠不足も肌に悪いが、結局明日の事を考えると眠れなかった。





今、仕事が終わり、夕食の食材の袋を提げ、忍のマンションを見上げている。

今日は険しい山の頂にあるように思えて、中々入る勇気が出ない。

悩んでいたが、買い物袋がガサリと鳴り、食材の事を思うと行くしか無いと覚悟を決めた。

覚悟を決めた筈なのに、部屋の前で立ち止まってしまう。
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