男の秘密
「そんな・・ダメです。」

「あら、彼女を綺麗にするのは彼氏の特権でしょ!当日もメイクとセットを頼まれてるから」

ノリノリで話す安達に押され気味の優。

『忍さんに出してもらうなんてダメよね?』

「あぁあ。断ったら忍君ショック受けるだろうなぁ。彼女に拒否されるんだもの」

「!!」

「忍君、可愛そう」

「・・・よろしくお願いします」

忍が悲しむなんて言われてしまっては、断る事は出来ない。

気が進まないまま承諾すると、満面の笑みで頷いていた。

『なんか嵌められたような気が・・・』

「さぁ採寸するから脱いで脱いで! あ、心配しなくても忍君はまだ仕事だから帰ってこないわよ!」

ウインクしながらニヤニヤしてそう言う安達は本当に楽しそうだ。

色々持って来ているカバンの中から採寸用のメジャーや、メモ用紙等を鼻歌交じりに出している。

覚悟を決めて採寸を受ける。

「採寸は終わったから次は試着ね。まずこれを着て」

さっと取り出したのは淡いラベンダー色の胸元の刺繍が美しいAラインの服だった。

試着するとスマホで撮影しだした。

「あ、あの・・何をしているんですか?」

「あぁ、今回の試着した画像を忍君に送って、どれが良いか見てもらうの」

「えっ!?忍さん見るんですか?」

「当たり前じゃない。選ばせてくれるって嬉しそうに言ってたわよ」

安達はその時の忍を思い出したらしく、楽しそうに話す。
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